元プロテニス選手の平木理化容疑者が、高知県警宿毛署に詐欺容疑で逮捕されたと報じられました。
被害に遭ったとされる女性は鹿児島市に住み、平木容疑者の住所は千葉県白井市です。そのため、「なぜ高知県警が逮捕したのか」「高知と今回の事件にどのような関係があるのか」と疑問に感じた人も多いと思います。
結論からいうと、宿毛署管内で発生した別の国際ロマンス詐欺事件を捜査する中で、平木容疑者名義の口座が浮上し、鹿児島市の女性の被害が判明したためです。今回の事件だけを鹿児島県警から引き継いだというより、宿毛署が先に追っていた別事件から捜査線が広がったと考えると分かりやすいでしょう。
- 高知県警宿毛署が平木理化容疑者を逮捕した理由
- 鹿児島市の女性が30万円をだまし取られた経緯
- 別のロマンス詐欺事件と同じ銀行口座の関係
- 他の被害者や余罪について捜査されている内容
平木理化容疑者は何をした?高知県警が発表した事件概要
高知県警宿毛署は2026年7月22日、千葉県白井市に住む会社員の平木理化容疑者を詐欺の疑いで逮捕しました。
平木容疑者は1997年の全仏オープン混合ダブルスで優勝した元プロテニス選手としても知られています。ただし、今回の逮捕は捜査段階であり、平木容疑者は容疑を否認しています。
鹿児島市の女性が30万円を振り込んだ経緯
報道によると、鹿児島市の女性は2022年2月ごろ、Facebookを通じてフランスの病院で働く整形外科医を名乗る人物と知り合いました。
その人物から「死別した妻の補償金を受け取るため、あなたを受取人にした」「荷物が税関で止められているため証明書代が必要」などと説明され、女性は同年5月30日、指定された銀行口座へ30万円を振り込んだとされています。
振込先として指定されたのが、平木容疑者名義の銀行口座でした。
平木理化容疑者が男性医師を名乗ったとは報じられていない
今回の事件は国際ロマンス詐欺として報じられていますが、平木容疑者本人がフランスの男性医師を名乗って女性とやり取りしたと発表されたわけではありません。
逮捕容疑は、氏名不詳者と共謀して女性から現金をだまし取った疑いです。SNSで女性に接触した人物と、振込先口座の名義人がどのような関係だったのかは、今後の捜査で明らかにされる部分となります。
平木容疑者は「身に覚えがないことです」などと話し、容疑を否認していると報じられました。
平木理化容疑者を高知県警が逮捕したのはなぜ?
高知県警宿毛署が逮捕した理由は、高知県内で捜査していた別の国際ロマンス詐欺事件と、平木容疑者名義の口座がつながったためです。
被害者や容疑者の住所だけで担当する警察が決まるとは限りません。先に別事件を捜査していた警察が、口座の入出金記録などから新たな被害を把握するケースがあります。
宿毛署管内の別のロマンス詐欺事件から発覚した
RKC高知放送によると、宿毛署管内では2022年6月、今回と同様の国際ロマンス詐欺事件が発生していました。
宿毛署がその事件を捜査したところ、平木容疑者名義の銀行口座が使われていたことが分かり、さらに口座の取引などを調べる中で鹿児島市の女性の被害が浮上したと報じられています。
つまり、高知県警と平木容疑者を結びつけたのは、平木容疑者の居住地や鹿児島市の被害場所ではなく、宿毛署が捜査していた別事件で確認された銀行口座だったということです。
同じ口座が複数の詐欺事件で使われた可能性
共同通信の配信記事では、今回の被害者とは別の人からも、同様の被害に遭い、同じ口座へ送金したとの届け出があったと伝えられています。
複数の被害申告に同じ名義の口座が登場すれば、警察は口座の開設者や管理状況、入金後の資金移動、現金を引き出した人物などを調べます。
宿毛署が別事件から口座を追い、取引記録をたどった結果、鹿児島市の女性が振り込んだ30万円に行き着いたという流れです。
鹿児島の被害を高知県警が捜査しても問題ない?
鹿児島市の女性が被害に遭い、千葉県白井市の人物が逮捕された事件を、高知県警が捜査すること自体に不自然な点はありません。
SNSを使った特殊詐欺では、被害者、送金先口座の名義人、現金の引き出し場所、指示役などが異なる都道府県に分かれるケースがあります。そのため、関係する警察が連絡を取りながら捜査を進める仕組みが設けられています。
被害届は管轄区域にかかわらず受理される
e-Gov法令検索に掲載されている犯罪捜査規範第61条では、警察官は犯罪被害の届け出があった場合、その事件が管轄区域内かどうかを問わず受理しなければならないと定められています。
また、警察法第61条では、犯罪捜査や被疑者の逮捕などに関連して必要がある範囲で、都道府県警察が管轄区域外にも権限を及ぼせることが定められています。
今回も、宿毛署が捜査していた事件と同じ口座が関係していたため、鹿児島県外の被害や千葉県在住の人物について捜査が及んだとみられます。
高知・鹿児島・千葉の警察が連携できる
犯罪捜査共助規則では、都道府県警察同士が連絡や協力を行い、捜査を効率的に進めることが定められています。
他県で捜査を行う場合は、原則としてその地域を管轄する警察に連絡する仕組みです。高知県警が千葉県や鹿児島県の警察と必要な連絡を取りながら捜査することは、広域事件では通常想定されている対応といえます。
「鹿児島の事件なのに、なぜ高知県警なのか」という疑問への答えは、高知県内の別事件を捜査していた宿毛署が、共通する口座から今回の被害を見つけたためとなります。
平木理化容疑者名義の30万円はどう動いた?
平木容疑者が逮捕された背景では、被害女性が振り込んだ後の資金の動きも注目されています。
報道で確認できるのは、振り込まれた30万円の多くが暗号資産口座へ移され、一部がATMから引き出されたという内容です。
約27万円は暗号資産口座を通じて移された
読売新聞や時事通信の報道によると、女性が振り込んだ30万円のうち、約27万円は平木容疑者名義の暗号資産口座を経由し、別の口座へ移されていたとされています。
暗号資産口座へ移された後、最終的に誰が資金を管理したのか、平木容疑者と氏名不詳の人物にどのようなやり取りがあったのかは、現在の報道だけでは分かっていません。
2万円を引き出す様子が防犯カメラに映っていた
高知さんさんテレビは、平木容疑者が口座から2万円をATMで引き出したと報じています。
読売新聞の報道では、千葉県内のATMで平木容疑者が現金を引き出す様子が防犯カメラに映っていたとされています。
一方で、平木容疑者は容疑を否認しています。現金を引き出した理由や、振り込まれた30万円が詐欺被害金だと認識していたのかについては、今後の供述や証拠によって捜査されることになります。
平木理化容疑者に余罪はある?別事件や他の被害者も捜査
平木容疑者の余罪が確定したという発表は、現時点では出ていません。
ただし、宿毛署は別の国際ロマンス詐欺事件を捜査する中で今回の被害を把握しており、他の人からも同じ口座へ送金したとの被害申告があると報じられています。
高知県警は、氏名不詳の共犯者、平木容疑者名義の口座が使われた経緯、他の詐欺事件への関与などを調べている段階です。今後は、口座の入出金履歴や通信記録、暗号資産の移動先、他の被害者との共通点が捜査の焦点になるとみられます。
前述の通り、高知県警宿毛署が逮捕したのは、被害者や平木容疑者が高知県に住んでいたからではありません。宿毛署管内の別事件を捜査する中で、同じ名義の口座を手がかりに鹿児島市の女性の被害が判明したことが理由です。
平木容疑者は容疑を否認しており、SNS上の男性医師役を誰が担当したのか、詐欺の認識があったのか、他の被害にも関わっていたのかは、今後の捜査で確認されることになります。
要点まとめ
- 平木理化容疑者は詐欺の疑いで高知県警宿毛署に逮捕された
- 被害者は鹿児島市に住む女性だった
- 女性はフランスの整形外科医を名乗る人物とSNSで知り合った
- 女性は証明書代などの名目で30万円を振り込んだ
- 振込先には平木理化容疑者名義の銀行口座が指定された
- 高知県警は宿毛署管内の別のロマンス詐欺事件から口座を把握した
- 同じ口座への送金を申告した別の被害者もいると報じられた
- 被害金の一部は暗号資産口座を経由して移されたとされる
- 平木理化容疑者はATMで現金を引き出したと報じられている
- 平木理化容疑者は容疑を否認しており余罪や共犯関係は捜査中である
